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デジタル一眼レフの整理 なんとなく全体編 Part2 [カメラ]

先週、「デジタル一眼レフの整理 なんとなく全体編」で、私が思っている写真撮影のポイントとしてあげた5つのポイントのうち、第一段階:ピンボケしない、第二段階:適切な光量で明るすぎたり暗すぎないものにする、第三段階:どこまでピントを合わせてどこからをぼかすか、までを書きましたが、今日は、第四段階以降のものを整理していきたいと思っています。

その前に、第三段階で書いた「どこまでピントを合わせてどこからをぼかすか」の補足でを少々。デジイチの機種によっては、以下の写真に示したように絞り込みボタンというものがあります。絞りを決めてシャッターボタンを半押ししてピントを合わせた後、この絞り込みボタンを押すとファインダー覗いた時に明るい所と暗くなった所ができます。この明るくなった所がピントの合ったところで、暗くなったところがボケるところです。

 face-front.jpg

写真で撮りたいものを決めると第一段階から第三段階まで順番に操作していくのです。私の場合は、構図を決めた後、大体の明るさでISO感度を決めます。次に、絞りかシャッタースピードのどちらを優先的に決めるのかを決定します。何かを目立たせたい場合や、遠くまで綺麗に撮りたい場合、絞りを先に決めます。動いているものを流れているように撮りたい場合は、シャッタースピード優先です。動いているものを流れているように撮るとは、車など動いているものを流し撮りといって車はある程度止まっているように写すもののタイヤは回っている様にと景色は流れているようにする場合、水の流れ、動いている車のテールランプやヘッドライトの軌跡を残したい場合、動物などが走っている時に胴体は鮮明に足は動きを出したい時など、はャッタースピードを遅めに固定します。車の流し撮りや動物はシャッタースピード60分の1くらいから80分の1秒くらいでしょうか?テールランプの軌跡などは3秒以上に設定しています。

ここまで設定するともう一度、ISO感度を調整して最終的なISO感度を決定しています。

ここで露出という言葉を一度整理しておくと、露出とは、絞りとシャッタースピードの組み合わせで表現できるレンズを通る光の総量をさします。前回整理したように、絞りは値が小さいほど開放、大きいほどレンズの中で一度に光が入らないように光の通る量を制限するために光の通る通路を狭くします。その通路の半径をRとすると面積はR×R×円周率ですね。ここに何秒間光を通すかなのでトータルの光の量はR×R×円周率×シャッターの開いている時間です。これが少なすぎると写真は全体的に暗くなり、多すぎると真っ白になります。適度なものを適正露出。暗くなるとアンダー、真っ白はオーバーといいます。

プログラムモード、シャッタースピード優先モード、絞り優先モードでは、適正露出が表現できる組み合わせを出してきます。マニュアルモードでは、この組み合わせを自分で行うため、適正露出を設定しにくいことが上げられます。マニュアルモードで撮ったほうが良いものは、暗いものと明るいものが撮ろうと思っている中に混在している場合です。なぜなら、適正露出をカメラが判断しにくいからです。どの部分で露出を測定するのかは、以前書いた「デジイチの整理~測光方法と露出補正・接写」を参照していただくとわかるかもしれません。個人的には、暗くなっているものは暗く、明るいものは明るく写せば良いと思うのですが、混在しているとどこを基準にするかが不明確になるのです。

例えば花火です。一つの打ち上げ花火を綺麗に撮れたとしてもスターマインや最後のほうで連発で上がるものは真っ白になったりします。これは露出オーバーになるからで、花火の前半と後半では徐々に絞りの値を大きくしていき適正露出に落ち着くようにします。私が取った花火の写真は、ISO100で固定、オートフォーカスは切ってマニュアルフォーカスにします。そして前半は絞りを9-11、シャッタースピードは1秒から2秒の組み合わせ、後半の連発には、絞り値13-16でシャッタースピードは1秒から2秒の組み合わせにしています。これを上がる花火の度に変えています。

もう一つ難しいのは夜の撮影でしょう。暗いところと明るい所がかなり混在しています。できれば、明るい所に合わせて露出を決めて暗いところは暗く写す方が夜らしくて良い様な気がしています。ここで便利な機能がAEロックです。露出はカメラが測ることで自動的に設定されるのだが、多くのカメラはファインダーの中央部で測光しているため、カメラの向きを変えれば露出も変わります。そこで、AEロックを使えば露出の設定を変えることなく、フレーミングを自由に変えることができるようになる。AEロックの使用方法はカメラによっても違うが、Canonの場合はAEロックボタンというのがカメラの背面にあります。これを明るいものと暗いものが混在していると明るい所に向けて押します。この時に部分測光、スポット測光、中央部重点平均測光を設定してあげていれば明るい所を中心にした適正露出で露出をロックでき、次に撮りたい構図に向けてシャッターを半押しして全押しするとAEロックで決めた露出で撮影されます。 この値を覚えておき、マニュアル操作で少し明るくしたり暗くしたりする何枚か撮れば思ったものが撮れると思います。このマニュアル操作では少し露出の動きが激しいなと思うときに露出補正を使います。要は、適正露出を決めた後の微調整です。少し明るめにするには+少し暗めにするには-です。別の効用で-にすると色的には少し赤みが強くなり+にすると青みが強くなります。

と長々と前回の補足を書いた後ですが、第四段階の思った色で撮ると第五段階の構図を考えるに入っていきます。

第四段階:思った色で撮る

カメラで撮影をすると人間の目って本当に良くできているなと思います。太陽光の下、暗いところ、蛍光灯の下どこで見てもあまり変な色に見えませんよね。でもカメラはそれ程賢くはないということです。太陽の光の下での写真が一番見た目と同じように写りますが、それ以外は結構苦手なのです。そこで、白を白く写すための設定をホワイトバランスといいます。光は温度が高いと青くなります。逆に低くなると赤くなります。これは色温度といいます。太陽光は色温度で言うと真ん中くらいで実は日陰やくもりの方が高くなります。蝋燭などは低くなります。一旦、オートで撮ってみてどうも色が違うなって時にこのホワイトバランスを調整してみてください。ホワイトバランスは、マークで表現されているものと色温度で設定するものとあります。色温度はマークで表現しにくい微調整ができるということです。

まあ、このホワイトバランスは、RAWファイルで撮れるカメラならパソコンのフォトレタッチソフトで調整できるためあまり気にしなくて良いのですが、きちんと撮れると修正する時間が不要なので、極力設定する習慣をつけることをお勧めします。

写真での事例を見たほうがわかり易いと思うのでもっと知りたい人は、下のページを参照ください。

Canonのホワイトバランスと色の説明

また、晴れた日に、どうやっても色が薄く白っぽくなるなとか空が青くならないとかはカメラではどうにもならないのです。葉などは表面に産毛みたいなのがあったり水分があったりしているので反射しています。空気中も水分が反射して目で見るより空が白く写ったりします。これは、その反射を抑える偏向レンズというフィルター(別名:PLフィルター)を別途購入してレンズにつけます。これは良いですよ。あるのと無いのでは全然違います。

第五段階:構図を考える

個人的には、これが一番難しいと思っています。要は、個人のセンスにかなり依存しているからです。私もこれには悩まされます。どうもぱっとしないなと思うのはここです。

カメラを持ち始めた最初の頃は、随分アップでいろんなものを撮ったものです。花火も写真の構図一杯に花火を写したりしていました。これはこれで良いのですが、綺麗な花火というだけでどこで見た花火かとか周辺情報があまりありません。旅行に行った時に人のアップばかりでは、どこで撮ってもさほど変わりませんよね。かといって景色と小さな全身写真が写っていても通行人を撮っているのか撮りたい人を撮っているのかわかりません。

そこで、最近思っているのは、1枚で説明しなくて良い写真を撮るために構図を決めるということです。また、アルバムを作る際に、何枚かを同じページに入れるために何をどう撮るのか?写真って、いろんな目的はあると思いますが、私の場合、こんな所にいってこんなことをしたりこんなものを食べたりを思い出せるものを撮ればいいんじゃないかな?と思っています。

残念ながら、私の小さいときの写真は、記念写真というパターンでいつも同じ姿勢、家族の並びもほぼ一緒で、背景が少ししか写っていないため、どれをみても同じだし、そんなに思い出すことも少ないのです。

車も運転も楽しいですが、車好きが講じて集まり友達の輪が増えたり一緒に遊ぶのは車を購入した金額以上に価値があるように思えるし、写真も撮るのも楽しいですが、撮った写真をどう使うかによって価値は高まるのだと思います。

テクニック的には三分法とかいろいろとポイントがあるようですが、今回は、構図はなんのためにあるのかの概念でとめておくことにします。本音は少し書くのに疲れたこともありますが。


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ま。

前回からの仔細なレポートの続きですね。
ワタシのコンデジも比較的マニュアルで設定のしやすい機種なんですが
やはり一眼ほどには・・・。
偏光フィルタ、良い事を聞きました。探してみようと思います。。。
by ま。 (2008-12-13 07:49) 

ビンゴ

ま。さん、おはようございます。
フィルターって結構沢山あるんですよ。海の中などは、赤が届かないので写真がブルーになるのですが、赤いフィルターを入れると普通に写せたりします。

光の影響で色がきちんと出ない場合は、状況によりいろんなフィルターがあるんです。これも50種類くらいあるので、嵌る人は嵌っています。
by ビンゴ (2008-12-13 08:49) 

kuni-911

こんにちは♪
大変大変為になるお話しの連続でなのですが、、、
最近字を読む持久力までなくなってきております!(爆)
次回お会いした時、生の講義をよろしくお願いします!
それまで何度も出来るだけ読み返し、予習をしておきますので・・・^^
しかし、さすがビンゴさんですね!私など逆立ちしても(デキマセンガ・・^^;)敵わない理由がよく理解出来ましたです!(笑)
by kuni-911 (2008-12-13 12:41) 

ビンゴ

kuni-911さん、こんにちは!
確かに字ばかりでどうなんだろ?って思いながらは書いていたんですよ。
例を出そうかと思いきやカメラは今手元に無いし、字ばかりになりました。
今、Canonから連絡が来て、お昼寝から起きましたら先日出したものが仕上がっているとのことでした。今から取りに行ってきます!

次回、お会いするのが楽しみです。5DMarkⅡが黒点のバグがあるみたいで、完璧になるにはファームウエアアップデートを待つしかないみたいです(涙)。
by ビンゴ (2008-12-13 14:56) 

five_senses

ちょっとご無沙汰している間に、本格的にカメラに取り組まれており驚きました。
手持ちのD40Xの撮影画像にゴミが写るようになったので、メーカーに送っていますが、その間に広角レンズが欲しくなり、その次に中級機種が欲しくなってきました。
そして今日ビンゴさんの記事を読み、フルサイズを購入することにより、広角レンズ購入の必要なくなるとに気が付き、更に中級機種購入の意欲が増しました!(笑)
大したレンズを持っていませんが、NIKONで通したいので、D700の後継機種が出るまでは我慢しようとブレーキをかけました。
台湾ラーメンも美味しそうですねー!(笑)
by five_senses (2008-12-13 18:08) 

うにうに

>1枚で説明しなくて良い写真を撮るために構図を決める
そうなんですよね・・・
最近、本文を書かなくてもいいような、写真だけで伝えたいことがはっきりと伝わるブログをちょっと考え始めました♪

ボクはもっぱら夜間撮影が多いですので、スポット測光ばかり使ってます。
評価測光だと明るくなりすぎ、シャッタースピードが長くなって、手振れってオチが多いです。今日もそうでした(笑)明るく、色鮮やかなレンズが欲しいです・・・
by うにうに (2008-12-13 21:57) 

ビンゴ

five_senseさん、ご無沙汰しています。
本町のスペイン料理はちょくちょく使わしていただいていますが、行く度にfive_sensesさんのことを思い出しております。

カメラ面白いですね!まだまだ自分の思ったとおりに撮るのは難しいですが、根気良く続けていこうと思っています。

Nikonも来年2月くらいにフルサイズでD700とD3Xの中間機種が出るとの噂は流れていますので、しばらくの我慢ですね!
by ビンゴ (2008-12-14 01:32) 

ビンゴ

うにうにさん、こんばんは!
>最近、本文を書かなくてもいいような、写真だけで伝えたいことがはっきりと伝わるブログをちょっと考え始めました♪
始めて間もないのに、この境地にたどり着いているなんて凄いじゃないですか!私は気づくのにかなり時間がかかりました(笑)。

スポット測光をも使われているなんて、成長スピードがかなり速いですね。
そのうち、私がいろいろ教えてもらう立場になってそうな気がします。
by ビンゴ (2008-12-14 01:35) 

TekkamenC7

明日のためにその1とその2ぐらいは覚えていられるのですが、3以降は怪しくなります。実際、中島の夜景撮影ではその2も忘れていました(困)今日の文章は難解です。kuniさんともども実地指導をお願いします。コンデジですが。
by TekkamenC7 (2008-12-15 13:07) 

ビンゴ

TekkamenC7さん、こんばんは!
>今日の文章は難解です。
う!文章力無かったか!
関西でも撮影会しても良いかもですね。キャララホワイトさん主催の新年会の後に、撮影会しましょうか?
食事するところも個室みたいだし、恥ずかしげも無く、撮影できますよ!
後は、夜に光の測定の仕方を含めてすれば完璧です。
by ビンゴ (2008-12-15 18:52) 

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